強相関電子系理論グループ
Wave Ngampruetikorn (Northwestern Univ.)
7月3日 (火), 10:30-12:00
カイラル超伝導体では、時間反転対称性の破れに伴い、特異な輸送現象が現れる。本研究では、不純物によって誘起される異常熱ホール効果について理論的に解析した。特に、不純物散乱による準粒子の非対称な散乱が、巨大な熱ホール効果を引き起こすメカニズムを明らかにした。数値計算により、効果の大きさと不純物濃度の関係を定量的に評価し、実験での観測可能性について議論する。
正木 祐輔 (慶応義塾大学PD)
5月1日 (火), 13:30-
準古典理論は超伝導現象の記述において強力な手法であるが、渦糸状態の取り扱いには注意が必要である。本講演では、拡張準古典理論を用いて、荷電渦糸と非荷電渦糸の性質を統一的に記述する方法について紹介する。特に、渦糸コアにおける電荷分布と、それが引き起こす電磁応答について詳細に議論し、実験的検証の可能性を検討する。